カールの曲がった地平線

都内在住31歳の独身サラリーマンが、日々木工や読書、散歩などを楽しみつつ、いつか脱サラして小屋暮らしや旅暮らしをすることを夢見るブログ

大阪散歩~御堂筋を通って大阪駅からなんば駅へ~

 今月は大阪に行く機会があったので、時間を見つけて御堂筋を散歩してきました。御堂筋は大阪を南北に縦断する通りで、特に大阪駅と南海電鉄なんば駅を通っています。その道中には中之島、南・北御堂、心斎橋商店街、道頓堀の繁華街、アメリカ村などがあります。
 
 私は学生のときに関西に住んでいたのですが、大阪に行った事が10回程度しかありません。大阪の各地が頭の中でばらばらになっており、なんだかしっくりきません。そのため、今回じっくりと足で歩いてみたいと思ったのです。

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 時刻は午前11時。夜行バスは2時間ほど遅延してJR大阪駅に着きました。大阪駅は大規模な開発が行われ、以前行ったとき(もう8年近くも前)とはだいぶ景観が変わっていました。とりわけヨドバシカメラ周辺は殺風景な印象だったのが、今では巨大な駅ビルが建設され、そこから滑り台のような巨大な屋根が伸びてプラットフォームを覆っているのには驚きました。

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 大阪駅から阪急百貨店を過ぎて少し行くと、曽根崎お初天神通り商店街があります。このこじんまりとした商店街を南へ下ると露天神社に出ます。この神社は、元禄年に社森で起きた心中事件を題材に、近松門左衛門が「曽根崎心中」として劇化したことでも知られるそうです。境内にある井戸は、過去には街道を行きかう人々の貴重な水源でしたが、現在では都市開発によって水位が著しく低下しているそうです。

 曽根崎通りを横断して南に進むと中之島に出ます。中之島は、その名前の通り中州です。ここには日本銀行大阪支店、大阪市図書館、中央公会堂があり、明治や大正の華やかな建築を見ることができます。また、科学博物館や美術館もあり、一日かけても十分楽しむこともできます。

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 モダンな装いの大江橋の橋詰から日本銀行大阪支店を臨みます。

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 銀行と向かい合うようにして、現代的な様式の大阪市役所があり、その裏手に中之島図書館があります。豪華で美しい外観に引かれて入館したところ、内壁や支柱は白と緑のペンキで悪趣味に塗り直してあり、他の図書館と変わらないような無趣味な内装でした。大変がっかりでした。

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 図書館の裏手には赤レンガの中央公会堂があります。地下には喫茶店があり休憩するにはもってこいです。

 中之島を後にし、さらに御堂筋を南下します。季節的に丁度銀杏並木の黄色が眩しく綺麗でしたが、風が強く寒くなってきたので余裕がなくなってきました。

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 横に細長い門が特徴的な北御堂に着きました。北御堂から御堂筋を歩くこと200mほどで南御堂に着きます。南御堂の敷地内には芭蕉の句碑があるので、芭蕉の生き方に憧れを感じる私としては、ぜひ訪れたかった場所です。

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 芭蕉が最期に残した句である、

旅に病で ゆめは枯野を かけまわる

が刻まれた碑石があります。旅路で病に倒れた、その病床で見る夢の中で、私は枯野を駆け回っている…。芭蕉がどんなに旅を愛していたのかが窺え、目頭が熱くなります。また、南御堂の御堂筋を挟んだ反対側には、「この付近、芭蕉翁終焉の地」の記念碑があります。

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 御堂筋から一本東に入ると、北御堂の辺りから心斎橋商店街が南に伸びています。ここからは商店街を進んでいきます。はじめは商店街の道幅は狭く、お店も地味なのですが、南に下っていくに従って通りが広くなり、ブランドショップも多くなってきます。人も多くなりとても賑やかです。
 それにしても歩いても歩いてもアーケードが続きます。結局なんば駅まで2kmもアーケードでしたので、その長さを実感しました。

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 途中道頓堀と交差する場所が、有名なグリコの看板や、ドンキホーテの観覧車があるところでした。道頓堀に架かる橋が戎橋(異名:ひっかけ橋)で、ナンパスポットとして有名なとこらしいです。丁度、汚いおっさんが修学旅行中の女子学生に声かけてました。
 心斎橋商店街と直行するように道頓堀の繁華街が延びています。飲み屋街なのですが、面白いのはハリボテに気合が入っている店が多いこと。なんだか独特の雰囲気があります。
 再び心斎橋商店街に戻って歩きようやく南海電鉄なんば駅に着きました。