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タケウチCarlの地平線

都内在住31歳の独身サラリーマンが、日々木工や読書、散歩などを楽しみつつ、いつか脱サラして小屋暮らしや旅暮らしをすることを夢見るブログ

伊豆旅行(2日目)~踊り子歩道~

文学 旅行

5時半起床。外はすでに昼間のような明るさなので驚いた。身支度をして7時前に出発。
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伊豆仁田駅。7:20修善寺行きの列車に乗った。土曜だったけれど、乗客の半数以上が高校生だった。部活おつかれさま。修善寺から東海バスに揺られること30分、浄蓮の滝に着いた。8:20だった。
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滝の入り口に伊豆の踊子銅像があった。
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2、30mから豪快に落下している滝は、ふたたび穏やかな流れとなり、青々としたワサビを育んでいる。
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さて、浄蓮の滝から湯ケ野まで、約20kmにわたって「踊り子歩道」が続いている。今日は一日かけて視点から終点まで歩く。
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巨木の中の薄暗い道を歩いていく。薄暗いので草木はあまり茂っておらず、巨木由来の落ち葉や小枝が地面を覆っていて、ふかふかとしている。砂利や小岩で、所々ごつごつともしていたが、総じてとても歩きやすい山道だ。
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周りにはいつも何かしらの小川や水路があり、水音が耳に心地よい。水はまるで空気のようで、底まで見透かせるほどに透明だった。
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10km程歩き、旧天城トンネルが近くなった。川端康成の文学碑があり、「道がつづら折りになって…」という伊豆の踊子の冒頭が彫刻されていた。一文が長いのに、分かりやすく、想像しやすいところを考えると、名文に思える。空が近くなりもうすぐ山越えだ、というときに遠くにトンネルが出現した。
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トンネルは古めかしい。穴は馬蹄のような独特の曲線形をしており、奥からは、どうしてか冷やりとした空気が流出していた。汗が嘘のようにひき、濡れたシャツに身震いした。
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トンネルの中には簡素なランプが左右交互につるされており、暗い。
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トンネルを抜けて少し歩くと、二階滝がある。段々になって落ちているため、二階。距離があったので一段しか見えなかった。こちらでは滝と書いて「ダル」と読むらしい。
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さらに歩くこと30分。平滑の滝に着いた。川全体が、途中から一斉にずれ落ち込んだような滝だ。すぐ近くに座って、滝を眺めながら、お菓子とウイスキーで休憩した。
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ここから1時間程で河津七滝に到着した。溶岩が冷え固まってできた柱状節理の奇妙な六角柱の岩の中を流れる7つの滝から成る。滝は、長い間に岩を削り取り、その中を縫って滑るように、ときに激しい勢いとなって流れている。滝を眺めていると、無意識に長大な時間の流れに思いをはせずにはいられない。


僕が一番好きなのは猿田淵だ。大きな盥のような岩の中に、広く深く、膨大な体積の水が蓄えられており、青碧色に澄んでいる。日本神話の猿田彦の命が伊豆を旅した際に、この淵でヤマメを釣り上げたことから、地元民がこの名をつけたと伝えられている。
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河津七滝を過ぎると、住宅街を歩いていくので、喬木が少なく、直射日光があたりとても暑い。そのせいか全身に疲労感が広がった。そしてついに踊り子歩道の終着点、福田家前に15時半に着いた。
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湯ケ野温泉は、伊豆の踊子で主人公一行が宿泊した場所の一つであり、福田家は主人公が泊まった宿だ。福田家の前に河津川が流れており、川を挟んだ福田屋の斜向かいが、踊り子が裸で飛び出したといわれる温泉があった場所だとのこと。今は公衆浴場となっている。
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福田家で温泉に入った。小説に出てくるのはカヤ風呂だそうだが、あいにく女性の使用時間とのことで、やむなくもう一つの露天に入った。700円でとてもゆったりとできた。


福田家の応接間に色々と展示があった。伊豆の踊子の映画の台本など。映画は家に帰ってから観たいと思った。それから、太宰治もこの旅館に泊まったらしい。ここで東京八景が書かれたことを知り、ずっと富士か東京でだと思っていたので、意外だった。


湯ケ野からバスで河津駅まで出て、伊豆急行で下田へ行った。ちなみに、福田家の番頭のおじさんによると、下田へは湯ケ野から旧下田街道を歩いて2時間で行けるらしい。
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下田の市街は、韮山伊豆仁田と比べると大分栄えていて、人が多い。
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今晩は結局道の駅「開国下田みなと」のベンチで寝ることにした。草むらを避けたが、それでも蚊が多かった。22時就寝。