カールの曲がった地平線

都内在住31歳の独身サラリーマンが、日々木工や読書、散歩などを楽しみつつ、いつか脱サラして小屋暮らしや旅暮らしをすることを夢見るブログ

数学

岡潔の思想について

【目次】 1.はじめに 2.エッセイの紹介 『生命』 『天と地』 『数学を志す人に』 『春宵十話』 『かぼちゃの生いたち』 『数学と大脳と赤ん坊』 『ロケットと女性と古都』 『日本的情緒』 『物質主義は間違いである』 『宗教について』 『六十年後の日本…

抽象と具象について~2つの反対向きの方法~

抽象・具象とは何なのか 「あの人の話は具体的で、様子がありありと目に浮かぶ」とか、「抽象的で何を意味しているのかまるで分からない」といったように、抽象的・具体的(具象的)という形容を自然にする。 しかしながら、この抽象的・具象的というやつは…

論理と本当のあいだ

hikaroon.hateblo.jp では、人間にとって感情が理性を統制する源であるという主張をしました。そう考えることが僕は好きだ。感情の方が根源的な資質だとするならば、なぜ後発の理性がそれを統制などできるのだろうか? このテーマは興味があり、大切だと思っ…

木でベッドを作る~その4~(たわみの式の導出続き)

前回に引き続きたわみの式を導出します。 hikaroon.hateblo.jp さて、前回までに以下のことが分かったのでした。 前回のまとめ xを横軸、yを縦軸として、下に張り出すようにたわんだ木材を考えます。木材は、本当は真っ直ぐなのですが、上に重りが載っている…

木でベッドを作る~その3~(たわみの式の導出)

hikaroon.hateblo.jp 前回は、たわみを求める公式を使って、ベッドを構成する梁に対して重量計算をしました。重量計算を行う立場から言うと、公式を使えればよく、導出する必要は全くありませんし、理解する必要すらありません。なので、ベッド制作からは完…

木でベッドを作る~その2~(重量計算)

hikaroon.hateblo.jp 前回の記事では、ベッド制作に向けての意気込み(?)、条件設定そして大まかなデザインについて書きました。今回は、ベッドのデザインについてもう一歩踏み込んで考えます。具体的には重量計算をすることによって、制作に使用する木材…

統計学で大切だと思うこと

以前、仕事の関係で統計学を齧っていたことがありました。当時は興味があったのですが、職場が変わるとともに興味が薄れました。自分で分析したいような問題がとくになかったからです。また、分析に際して、高度な統計学を使う機会自体がそうそう無かったの…

『現代思想の冒険/竹田青嗣(ちくま学芸文庫)』

哲学に興味がおあり?(個人的な話) 僕は青年時代を通して哲学に興味がありませんでした。それどころか無意味だと思っていました。なぜなら、哲学は「人間とは何か」「死とは何か」といった答えの無さそうな問題を延々と考えて堂々巡りし、古代から一向に進…

木材で本棚と机を自作します②

前回は本棚と机を自作することになった背景とか、自作するときに満たしたい条件などを書きました。 hikaroon.hateblo.jpそれから本棚の設計デザインを決めるまでには結構な時間がかかってしまいました。これは次の手順でやりました。 本棚の簡易設計 地震の…

ルンゲ=クッタ法2

古典的な4次のルンゲ=クッタ法によって計算される物体の位置は、厳密解と比べてどの程度近いのでしょうか。ルンゲ=クッタ法1 - タケウチCarlの地平線で述べたように、両者をテイラー展開して比較すると(これはのベキ級数ですが)、4次の項(の項)まで…

ルンゲ=クッタ法①~ルンゲ=クッタ法を使うと物体の運動をコンピュータ上でシミュレーションすることができます

ルンゲ=クッタ法と微分方程式 ルンゲ=クッタ法は微分方程式の初期値問題に対して近似解を与える一連の方法です。 さて、物体の運動はニュートン方程式によって近似的に表されます。ここでFは力、mは質量、aは加速度であり、質量mの物体に力が働いた際にど…